2022年第70回全日本剣道選手権大会を勝手にレポート

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毎年11月3日、文化の日に行われる全日本剣道選手権大会が、日本武道館で開催されました。

一昨年は警察官が不在、昨年は稽古が本格的にできるようになってすぐの大会でした。

今年はどの選手もしっかりと稽古を積んでの試合となります。

ショーダン

この日に向けて仕上げてきた各選手のぶつかり合い。非常に見応えのある試合ばかりでした!

今回は、試合の結果を簡単に振り返りたいと思います。

気になる選手や試合があれば、ぜひ全日本剣道連盟のYoutubeチャンネルで見てみましょう。

目次

大会結果

第70回全日本剣道選手権大会の結果

優勝   村上 哲彦 選手(愛媛)
準優勝  安藤 翔 選手(東京)
3位   矢野 貴之 選手(東京)
     池田 虎ノ介 選手(福岡)

1回戦敗退

地白 允大 選手(北海道)
佐藤 大樹 選手(青森)
川木 一也 選手(山形)
吉田 新  選手(新潟)
千田 海  選手(宮城)
加藤 宏明 選手(千葉)
山本 大喜 選手(千葉)
寒川 祥  選手(茨城)
上野 敬正 選手(群馬)
大平 翔士 選手(栃木)
福居 義久 選手(埼玉)
足立 柳次 選手(埼玉)
田島 純一 選手(埼玉)
真田 裕行 選手(神奈川)
岩切 勇磨 選手(東京)
宮本 敬太 選手(東京)
星子 啓太 選手(東京)
中田 圭紀 選手(山梨)
中村 圭作 選手(岐阜)
山名 良昌 選手(静岡)
権丈 文生 選手(愛知)
久田松 雄一郎 選手(愛知)
三雲 悠佑 選手(滋賀)
前田 悟  選手(兵庫)
菅野 隆行 選手(兵庫)
佐々木 健介 選手(鳥取)
加藤 大征 選手(島根)
岡田 拓朗 選手(広島)
杉本 大志 選手(佐賀)
上村 貴弥 選手(大分)
米丸 泰史 選手(鹿児島)
上江洌 貴大 選手(沖縄)

過去大会上位入賞者が、続々と初戦敗退でした。

特に注目すべきは、前回優勝の星子選手を含む警視庁のほとんどの選手が一回戦敗退となりました。
かなりの衝撃だったのではないでしょうか。

先日の全日本学生大会で活躍した大平選手も初戦敗退となりました。

まさに波乱の幕開けとなりました。

2回戦敗退

伊澤 周都 選手(北海道)
伊藤 智博 選手(秋田)
菅野 隆介 選手(岩手)
佐藤 弘隆 選手(千葉)
浦川 伸一朗 選手(神奈川)
西澤 慎也 選手(長野)
寺島 光紀 選手(富山)
小角 朋樹 選手(大阪)
清家 羅偉 選手(大阪)
玉田 赳大 選手(徳島)
鴨崎 弘治 選手(岡山)
川本 聡一朗 選手(山口)
國友 鍊太朗 選手(福岡)
百田 尚眞 選手(福岡)
西村 英久 選手(熊本)
松尾 大樹 選手(長崎)

國友選手や西村選手といった過去優勝選手が2回戦で敗退となりました。

大阪府警の若手選手、小角選手や清家選手も2回戦で姿を消しました。

ベスト16

草野 龍二朗 選手(大阪)×安藤 翔 選手(東京)
今年、北海道警から国士舘教員となった安藤選手。上段の草野選手の手元が下がったところに、飛び込み面を決める。

林田 匡平 選手(福井)×大谷 昇平 選手(福島)
1本を取り合っての延長戦。鍔迫り合い反則を取られていた林田選手が竹刀を落としてしまい、反則2回目となり、大谷選手が勝利。

松本 和明 選手(香川)×合屋 龍 選手(京都)
合屋選手の打ち終わり、崩れたところを松本選手の引き面が捉える。そのまま時間終了。

矢野 貴之 選手(東京)×松﨑 賢士郎 選手(茨城)
警視庁で唯一残った矢野選手と過去優勝経験のある松﨑選手。矢野選手の勢いのある小手が決まった。

後藤 拓真 選手(石川)×山下 雄輔 選手(三重)
星子選手を破った上段の山下選手。延長の末、上段からの小手を放ち勝利。

小倉 健志 選手(和歌山)×村上 哲彦 選手(愛媛)
小倉選手が果敢に攻めるも、最後は村上選手の面が決まり、勝負が決した。

中澤 公貴 選手(高知)×中武 剣吾 選手(宮崎)
中澤選手が返し胴を決める。中武選手の惜しい小手もあったが、ここで敗退。

池田 虎ノ介 選手(福岡)×山本 清吾 選手(奈良)
大学3年生同士の対決。警視庁宮本選手を破った池田選手が小手を決めて勝利。

ベスト8

安藤 翔 選手(東京)×大谷 昇平 選手(福島)

序盤早々、大谷選手の小手が安藤選手をかすめる。安藤選手も負けずに突きを放つ。
安藤選手の面の勢いが凄まじく、大谷選手を場外へ。
そのすぐ後に相面となり、安藤選手に軍配が上がる。その後も安藤選手の惜しい技が続き、時間を迎えた。

松本 和明 選手(香川)×矢野 貴之 選手(東京)

初太刀、松本選手が打った出端を狙ったであろう面に対して、矢野選手の小手が決まる。
矢野選手の技の勢いが素晴らしい。対する松本選手も、良い機会を捉える場面がある。
しかし、取り返すことはできず、矢野選手が勝利。

山下 雄輔 選手(三重)×村上 哲彦 選手(愛媛)

上段の山下選手と長身の村上選手の警察官同士の対決。
山下選手は上段から技を出した後も左手が落ちない。ふわっと手元を下ろしたり、右胴を打ったりと独特の方法で相手を誘う。
延長となり、村上選手の突きや小手も惜しいところを捉えている。最後は村上選手が、右小手を決めて勝利をもぎ取った。

中澤 公貴 選手(高知)×池田 虎ノ介 選手(福岡)

初太刀、池田選手の相小手面が惜しかった。
中盤、池田選手が下から放った小手に旗が上がり一本になった。
中澤選手の出小手も惜しいところを捉えるが、旗は上がらない。
池田選手が攻めて小手を再び決め、2本勝ちを収めた。

準決勝

今回ベスト4に進出したのは警察官2名、教員1名、学生1名となりました。
近年は、警察官以外の選手も上位進出が見られます。
誰が勝ち上がるのか全くわかりませんでした。

安藤 翔 選手(東京)×矢野 貴之 選手(東京)

東京予選では当たらなかった組み合わせです。
どちらも国士舘大学出身の先輩後輩対決です。
開始30秒で、安藤選手が綺麗に返し胴を決めた。矢野選手は焦って面を放ったのでしょう。
その後の矢野選手の逆胴、安藤選手の面と互いの猛攻が続く。
途中、矢野選手の弦が切れ、試合が中断する。
互いに全く譲らず、激しい撃ち合い。矢野選手は安藤選手の打ち終わりに対し、面を打つ。
最後は安藤選手が攻めて、矢野選手の手元が上がったところに小手を決めた。

村上 哲彦 選手(愛媛)×池田 虎ノ介 選手(福岡)

端正な構えの村上選手は池田選手の打ちに対して落ち着いている。
一度止めがかかり、遠い間合いから村上が大きく面を放ち、一本となった。
やや浅いと思われましたが、体の出や打ちの強さは十分だったので旗があがったのでしょう。
その後は池田選手の猛攻が続く。池田選手の攻めの合間で村上選手も技を放つ。
終了間際に池田選手の惜しい面が続くも、有効打突の要素である強度が足りないのか、旗は上がらない。
そのまま試合終了となり、村上選手の勝利となった。

決勝

安藤 翔 選手(東京)×村上 哲彦 選手(愛媛)

中心をしっかりと取り合う2者が決勝に上がってきました。
キャリアチェンジをした安藤選手、この大会に向けた想いは、誰も想像がつくないくらい大きなものでしょう。
一方、愛媛県勢の優勝はこれまで無く、村上選手にも期待がかかります。

「はじめ」の合図で、両者立ち上がる。
村上選手が大きく攻め、間合いが詰まる。
安藤選手の小手が惜しいところを捉える。
安藤選手が打った後の、2本、3本目の技が非常に潔い。
それに対して、村上選手は冷静に対応している。
途中、安藤選手の足が止まったところに村上選手の面が上から捉え、一本となった。
その後、安藤選手の小手や突き、村上選手の惜しい飛び込み面と技の応酬が続く。
時間が無い中、安藤選手が間合いを詰め技を放つ。
最後は、安藤選手が出小手を打ちにいったところに村上選手の面が決まり、愛媛県勢の初優勝が決まった。

まとめ

今回の優勝は愛媛の村上選手でした。

非常に思い切りの良い打ちが多くて、見ている私も清々しい気持ちとなりました。

各選手からたくさんの技術を吸収して、普段の稽古で生かして、自分の成長へ繋げましょう。

以上、ケンドーショーダンでした。

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この記事を書いた人

アラサー会社員。20代で五段取得、大学院卒業の剣士です。
普段は所属道場で週1回、子どもの指導と自分の稽古を行っています。
大人になって、自分は指導者に恵まれていたと気づくことができました。
今まで剣道を続けてきて・教えてきて思ったことやノウハウを発信できたらと思います。

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