本当に子どもが原因?要注意すべき剣道指導の場面2つ
コラー、何やってるんだ!
気合が足りない!!そんなんだから、負けるんだ!
ちょっと待って!その指導は普段の稽古の延長になってますか?
子どもが指導者の思った通りにならない時、指導者が怒っていることはないでしょうか。
果たしてそれは本当に子どもに原因があるのでしょうか。
今回は、今一度立ち止まって考えてほしい、要注意すべき指導の場面を紹介します。
- 試合に負けた時、審査に落ちた時
- 言われたことができない時
要注意すべき指導の場面
試合に負けた時、審査に落ちた時
試合に負けて怒っている先生、審査に落ちてから稽古が厳しくなる先生、共によく見る光景ことかと思います。
そういう時は原因をよく振り返りましょう。
一つ例を挙げてみましょう。
子どもが試合で負けたとします。その原因を深掘りしていきます。
Q1:なぜ負けたのか?
→相手の動きに対応できなかったから。
Q2:なぜ相手の動きに対応できなかったのか?
→相手のペースに飲まれていたから。
Q3:なぜ相手のペースに飲まれたのか。
→相手のスキを突くことができなかったから。
Q4:なぜ相手のスキを突くことができなかったのか。
→スキを知らない or スキを突く稽古ができていない
Q5:なぜスキを知らない or スキを突く稽古ができていない?
→スキを教えられていない
結局、指導者や稽古に原因が返ってきます。
そもそも稽古の目的は、剣道の上達のためです。
試合に負けた、審査に落ちたということは、稽古で何かが不足していたということになります。
試合に対する気持ちが入っていないのならば、子どものモチベーションを高める工夫を指導者ができていないことも考えましょう。
ただ、結果ができないことを悲観する必要はありません。良い方向に改善していけば良いのですから。
一方で、良い結果が出ないからといって、コロコロ指導方針を変えるというのは、子どもが混乱してしまうので良くないです。
指導者が信念をもって稽古に挑むことが大切です。
信念や軸が通った稽古ができているならば、試合や審査で成功しようがしまいが、目指すところは変わりません。
今までの指導が間違っていたならば、自分がよく反省するべきで、子どものせいにしないようにしましょう。
言われたことができない時
より年齢が幼いと、なかなか先生の言うことができないことが多いかもしれません。
そんな時は、下の図のように原因を分解してみましょう。
青の部分は「子どもの状態」を、オレンジの部分は「指導者がすべきこと」を示しています。
詳細について、以下で説明します。
話を聞いていない
まず、話を聞いているのか、聞いていないのかを判断しましょう。
話を聞いていない場合は、集中力が切れているかもしれません。
集中力を身につけるには下記記事を参考にしてください!
特に幼い子は集中できる時間は短いです。メリハリをつける稽古を行いましょう。
話を理解できていない
話を聞いているのに言うことができない場合、話を理解できているかいないかを判断しましょう。
話を理解できていない場合は、分かるように伝え直す必要があります。
子どもにとって一番分かりやすいのは、「友達が先生となること」です。
できている子には見本になってもらいましょう。
そうすれば、理解できない子は自分なりの理解ができます。
先ほどのリンク(集中力を引き出す方法)の中でも子ども自身が手本を示すメリットを記載しています。
話を理解できている
話を理解できている場合は、自分はできていると思い込んでいることが多いです。
そういう時は、姿見(鏡)を見てもらって稽古をするか、ビデオで撮って動きを確認しましょう。
自分を客観的に捉える習慣は、成長のために非常に役に立ちます。
まとめ
今回は、今一度立ち止まって考えてほしい、要注意すべき指導の場面を紹介しました。
ただ頭ごなしに怒るのではなく、よく原因を考えて次に繋がる指導をしましょう。
特に下記場面について詳しく説明しました。
- 試合に負けた時、審査に落ちた時
- 言われたことができない時
指導者は指導の軸をしっかりと持つことが大切です。
そうすれば、子どもたちも目標が1つに定まり、突き進むことができます。
子どもが指導通りに成長しているか、よく観察して、日頃の稽古に取り組みましょう。
独りよがりの指導では、子どもの才能を活かしきること、独自の成長を促進できません。
心で対話して、ぐんぐん実力を伸ばしましょう!
以上、ケンドーショーダンでした。