「木刀による剣道基本技稽古法」の動き方と覚え方を徹底解説!審査合格を目指そう!


自分の時代には無かったから、一から覚え直さないと!



数が多くて、順番が分からないよ〜
剣道の一級審査を受ける場合、実技の他に「木刀による剣道基本技稽古法」に取り組まなければなりません。
技の順番が決まっており、正しい方法を覚える必要があります。
受審者はもちろん、指導者もきちんとマスターできていますか?
この記事では「木刀による剣道基本技稽古法」の動き方を解説しています。曖昧な方はぜひ見直しをしてみてください。
また、覚え方についても紹介していますので、最後まで読んでいってくださいね。なお、動画でも解説していますので、こちらもご参照ください。
- 「木刀による剣道基本技稽古法」の動き方
- 基本技の順番の覚え方
- これから一級審査を受ける方
- 一級を受ける剣士を教えている指導者の方
動き方
立会前後の作法
日本剣道形のときと同じです。
木刀は刃を上にした状態で右手に持ち、相手の目を見て15度の礼をします。
木刀を左手に持ち替えて帯刀し、大きく3歩右足から歩み足で全身し、3歩目で抜刀し構え、蹲踞します。
立ち上がったら、剣先を相手の右膝より下まで下げて構えを解き、小さく5歩下がり後退します。後退し終えたら、中段に構えます。
「基本1」一本打ちの技(面・小手・胴・突き)
右足から歩み足で大きく3歩前進して、一足一刀の間合いまで入ります。
面小手胴技
掛り手:振りかぶって技を出し、2歩後退して、元の位置に戻ります。
元立ち:打突部位を空けて受けます。
- 打突部位を狙って技を出しましょう。
- 振りかぶりの時に、剣先が下がりすぎないようにしましょう。天井を木刀で突き刺すようなイメージです。
突き技
掛り手:右足を出して、腕を伸ばして突きます。突きっぱなしにするのではなく、突いたら腕を戻して構えます。
元立ち:一歩下がって、突きを受けます。
掛り手:面小手胴の場合と同様、2歩下がって元の位置に戻ります。
元立ち:掛り手の2歩目に合わせて、1歩前進します。
構えを解き、小さく5歩後退して、再び構えます。
「基本2」連続技(二・三段の技)(小手→面)
右足から歩み足で大きく3歩前進して、一足一刀の間合いまで入ります。
掛り手:振りかぶって、小手と面を打ちます。
元立ち:小手を空け、一歩下がる時に木刀を右に開いて、面を開けます。
掛り手:3歩下がって元の位置に戻ります。
元立ち:掛り手の3歩目に合わせて、1歩前進します。
構えを解き、小さく5歩後退して、再び構えます。
「基本3」払い技(払い面)
右足から歩み足で大きく3歩前進して、一足一刀の間合いまで入ります。
掛り手:表から木刀を払って、そのまま面を打ち込みます。
元立ち:木刀は払われたままの状態で、面を空けます。
掛り手:2歩下がって元の位置に戻ります。
構えを解き、小さく5歩後退して、再び構えます。
「基本4」引き技(面→引き胴)
右足から歩み足で大きく3歩前進して、一足一刀の間合いまで入ります。
掛り手:右足を出して面を打ち込みます。
元立ち:表鎬(おもてしのぎ)で面を受けます。
両者少し前進して、鍔迫り合いになります。掛り手は元立ちの鍔元を押し下げます。
元立ち:手元を上げて胴を空けます。
掛り手:左足を下げて振りかぶり、右足を引きつけて右胴を打ちます。
掛り手:2歩下がって元の位置に戻ります。
元立ち:掛り手の2歩目に合わせて1歩下がって構えます。
構えを解き、小さく5歩後退して、再び構えます。
「基本5」抜き技(面抜き胴)
右足から歩み足で大きく3歩前進して、一足一刀の間合いまで入ります。
元立ち:右足を出して振りかぶり、面を打ちます。
掛り手:元立ちの面打ちと同時に、右斜め前に右足を出して振りかぶり、右胴を打ちます。
両者とも相手に向かったまま、一歩下がります。そして、左に移動して元の位置に戻ります。
構えを解き、小さく5歩後退して、再び構えます。
胴を打つときに斜めに移動しますが、相手から目線を外さないようにしましょう。
「基本6」すり上げ技(小手すり上げ面)
右足から歩み足で大きく3歩前進して、一足一刀の間合いまで入ります。
元立ち:右足を出して振りかぶり、小手を打ちます。
掛り手:元立ちの打ちに合わせて左足を1歩下げ、裏鎬で相手の小手をすり上げます。すり上げたら、すかさず面を打ち込みます。
元立ち:すり上げられた刀は自然と左に流れ、面を空けます。
両者とも1歩下がって、元の位置に戻ります。
構えを解き、小さく5歩後退して、再び構えます。
払いでなく、すり上げになるようにしましょう。相手の木刀を、自分の木刀でなぞるようなイメージです。
「基本7」出ばな技(出ばな小手)
右足から歩み足で大きく3歩前進して、一足一刀の間合いまで入ります。
元立ち:右足を少し前に出して、剣先を上げます。
掛り手:元立ちが動いた瞬間に、右足を出して小さく小手を打ちます。
掛り手:2歩下がって、元の位置に戻ります。
元立ち:掛り手の2歩目に合わせて右足を引き、構えに戻ります。
構えを解き、小さく5歩後退して、再び構えます。
出ばなの一瞬を捉えるので、小さく素早い動きとなります。
「基本8」返し技(面返し胴)
右足から歩み足で大きく3歩前進して、一足一刀の間合いまで入ります。
元立ち:右足を出して振りかぶり面を打ちます。
掛り手:右斜め前に右足を出して表鎬で面を迎え、すかさず右胴を打ちます。
両者とも相手に向かったまま、一歩下がります。そして、左に移動して元の位置に戻ります。
構えを解き、小さく5歩後退して、再び構えます。
抜き技同様、相手から目線を外さないようにしましょう。
「基本9」打ち落とし技(胴打ち落とし面)
右足から歩み足で大きく3歩前進して、一足一刀の間合いまで入ります。
元立ち:右足を出して、右胴を打ちます。
掛り手:左足を左後ろに引き、相手の木刀を斜め右下に打ち落とします。すかさず、右足を出して面を打ちます。
両者とも相手に向かったまま、一歩下がります。そして、右に移動して元の位置に戻ります。
蹲踞して刀を納めます。立ち上がり、帯刀したまま小さく5歩下がります。体の中心で刀を左手から右手に持ち替えて、相手の目を見て立礼します。
順番の覚え方



リズムで覚えるなら、以下の覚え方が良いですよ!
①いち②に(と)③はらい
④ひき⑤ぬき⑥すり⑦で
⑧かえし⑨うち
俳句を読むようなイメージで音読すれば、自然と頭に入りますね。
まとめ
この記事では、「木刀による剣道基本技稽古法」の動き方を解説しました。
これで動き方はバッチリだと思います。あとは繰り返し練習して、体に動き方を染み込ませましょう。
一級審査だけでなく、普段の剣道にも大いに役立つ内容です。有段者の方も改めて取り組んでみることをオススメします。
「木刀による剣道基本技稽古法」をマスターして、審査合格を目指しましょう!
以上、ケンドーショーダンでした。