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【三段審査】大刀のラスト!日本剣道形6本目と7本目を解説!

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今回の記事では、日本剣道形太刀7本のラスト2本の6本目と7本目を解説します。

1〜5本目については以下の記事で紹介しています。

6本目は小手擦り上げ小手です。例外的に、打太刀ではなく仕太刀から動く場面があります。

7本目は面抜き胴です。剣道には無い、膝を床に着ける動作があります。

6本目も7本目も1〜5本目と比べて特殊な場面が多いので、動きをしっかりと理解しましょう。

これができれば、太刀の7本は全てマスターできたことになります。

それでは詳細を見ていきましょう。

この記事で分かること
  • 日本剣道形6本目と7本目のポイント
こんな方に読んでほしい
  • 日本剣道形6本目と7本目を勉強中の方
  • 三段以上の受験を控えている方
  • 三段受験者を教える先生

YouTubeチャンネルの「剣道昇段塾」では、日本剣道形や学科を解説しています。こちらもご参考にしてください。

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目次

個別でお困りのことがあれば、こちらでお聞きします!

日本剣道形6本目

打太刀の動き

日本剣道形6本目の打太刀の動き
  1. 相手が下段にとったら、右、左、右の順で足を出して3歩前進する。
  2. 相手が刀をゆっくり上げ中段になる瞬間に、右足を下げて上段をとる。
  3. 左足を下げて中段に戻り、小さく小手を打ち込む。
  4. 左後方へ左足から下がる。その時に剣先を左下へ持っていく。
  5. 右足から元の位置に戻る。

打太刀のポイント

上段をとるタイミング

6本目は相手が下段になってから前進し始めます。焦って下段になる前に動き出さないようにしましょう。

前進した後、相手が剣先をゆっくり上げてきます。

中段になるかならないかくらいのところで、右足を下げて左上段をとりましょう。

相手の気勢に押されて、思わず上段をとってしまうという解釈です。

(中略)同時に打太刀も、これに応ずる心持ちでやや剣先を下げて、仕太刀の刀と(注)合おうとする瞬間、右足をひいて諸手左上段に振りかぶる。

(注)仕太刀の気勢を押さえることができないので上段に構える。

日本剣道形解説書

その後、左足を下げて中段に戻ります。

小さく小手を打ち込む

右足を出して小手を打ち込みます。

この小手は、2本目の打太刀の様に大きく打つのではなく、小さく打ちましょう。

すると相手に擦り上げられて小手を打たれます。

擦り上げられると剣先が左前方へ流れた状態となります。

擦り上げられた後の動き

剣先を自分の左下へもっていきながら、左後方へ左足から下がります。

相手が残心をとり終えたら、元の位置に戻りましょう。

仕太刀の動き

日本剣道形6本目の仕太刀の動き
  1. 下段にとる。
  2. 相手に合わせて右、左、右の順で足を出して3歩前進する。
  3. ゆっくり中段へ刀を上げる。
  4. 相手が下がって上段をとるので、平青眼に構えながら一歩前進する。
  5. 相手が中段にとるので、中段に構える。
  6. 相手の小手に対して、左に捌きながら擦り上げて小手を打つ。
  7. 左足を前に出しながら、左上段をとって残心する。
  8. 右足から元の位置に戻る。

仕太刀のポイント

仕太刀から動く

6本目は仕太刀から動き出します。ここは他の本数とは違うポイントです。

中段からゆっくり剣先を下げて下段をとります。

竹刀を下げ終えたら、打太刀に合わせる形で前進しましょう。

剣先の向ける方向

間合いに入ったらゆっくりと剣先を上げます。

すると相手は上段をとるので、一歩詰めて相手の左小手に剣先を向けます。

相手が中段に戻るときは、足はそのままで剣先のみ喉の高さとします。

擦り上げ

相手の小手に対して小さく左に足を捌いて「擦り上げ小手」を打ちます。

相手の刀をなぞるように擦り上げしましょう。

真横(右)に刀を動かすと「払い」となるので、半円を描くように剣先を動かしましょう。

この擦り上げ時は、足捌きが小さいので右前左後の状態です。

そこから残心の左上段となるとき、左足を前に出します。

この時、「小手」から「胸」へ剣先を向けながら左上段をとると、相手を制しながら残心へと移行できます。

日本剣道形7本目

打太刀の動き

日本剣道形7本目の打太刀の動き
  1. 中段のまま、右、左、右の順で足を出して前進する。
  2. 右足を前に出して、相手の胸を突く。その際、刀はやや左回りに入れ込む。
  3. ゆっくり中段に戻り、左足を前に出しながら振りかぶり、右足を前に出しながら足まで振り下ろす。
  4. 相手が胴を打って左後方へ抜けているので、首だけ回して顔を相手の方へ向ける。
  5. 右足を軸に回転して相手の方を向く。同時に刀を頭上に上げて振りかぶり、中段の形となる。
  6. 相手が立ち上がるので、左足から一歩下がる。
  7. 左足から左へ回り、元の位置へ戻る。

打太刀のポイント

突く場所

間合いに入ったら、相手の「胸」を前進して突きます。

突きが支えられるので、圧をかけたまま中心に構えを戻します。

支えられた際、剣先は胸よりやや上がります。

双方の剣先がやや上がることになる。

日本剣道形解説書

面打ち

そして、左、右の順で足を出して、振りかぶって面を打ち込みます。

下まで刀を振り下ろしたら、胴を打った相手の方に首だけ向けます。目を離すのは、面を打ち込む時だけです。

そして、右足中心で回って相手に正体します。回りながら振りかぶって、正体したら中段に構えましょう。

最後に相手を引き出すように一歩下がり、左へ回って元の位置へ戻ります。

仕太刀の動き

日本剣道形7本目の仕太刀の動き
  1. 中段のまま、右、左、右の順で足を出して前進する。
  2. 相手が突くので、左足を引きながら、刀を前に出し刃を左下に向けて受け止める。
  3. ゆっくり中段に戻り、左足を出して相手の胴を打ち、右足を前方に出して腕を右に伸ばして打ち切り、右膝を床に着ける。この時、常に相手に相手に正対している。
  4. 相手がこちらを向くと同時に、脇構えの用に脇に刀をとる。
  5. 刀を頭上に上げて振りかぶり、同時に右足と右膝を結んだ直線が相手の方へ向くよう右足を軽く動かす。
  6. 振りかぶりから、右膝を床に着いたまま中段に構える。
  7. 右足を前に出しながら、立ち上がる。
  8. 左足から左へ回り、元の位置へ戻る。

仕太刀のポイント

突きの受け止め

相手が突いてくるので、刃を左下方向に向けて支える様に一歩下がって突きを支えましょう。

そして、相手に中心を譲らないように中段に戻ります。

相中段になるとき、双方の気位は五分五分であることが大切である。

日本剣道形解説書

胴打ち

相手が大きく面に来たところに対して、左、右と足を出して、相手の右胴を切ります。

左足を出した時に、刀は右胴へ、右足を出した時には打ち切った状態です。

右足を出したときも、相手の目を見続けましょう。そうすると自然と振り返った状態となります。

このとき、仕太刀の体は変化するが、目付は相手の体から離さないようにする。

日本剣道形解説書

刀の高さ

振り返る際に右膝を床について右足はつま先を立てて、腕を伸ばして刀を右前に出して打ち切っています。

刀はほぼ水平で、床と並行です。

ショーダン

「刀の上に水滴が1滴落ちたら、ツーっと刀の上を滑るような角度」とよく表現されますね。

立ち上がるまでの動き

相手が振り向いたら、刀を脇に取り、相手が振りかぶるのに合わせてこちらも振りかぶって、膝を着いたまま中段に構えます。

この振りかぶりから中段に構える動作の間に、右足と右膝を結んだ直線が相手の方へ向くよう右足を軽く動かしましょう。

そして、相手が下がると同時に、右足を前にもっていきながら立ち上がります。

最後に打太刀と合わせて、元の位置へ戻ります。

まとめ

今回は、日本剣道形太刀の6本目と7本目を解説しました。

6本目の動きは以下の通りです。

日本剣道形6本目の打太刀の動き
  1. 相手が下段にとったら、右、左、右の順で足を出して3歩前進する。
  2. 相手が刀をゆっくり上げ中段になる瞬間に、右足を下げて上段をとる。
  3. 左足を下げて中段に戻り、小さく小手を打ち込む。
  4. 左後方へ左足から下がる。その時に剣先を左下へ持っていく。
  5. 右足から元の位置に戻る。
日本剣道形6本目の仕太刀の動き
  1. 下段にとる。
  2. 相手に合わせて右、左、右の順で足を出して3歩前進する。
  3. ゆっくり中段へ刀を上げる。
  4. 相手が下がって上段をとるので、平青眼に構えながら一歩前進する。
  5. 相手が中段にとるので、中段に構える。
  6. 相手の小手に対して、左に捌きながら擦り上げて小手を打つ。
  7. 左足を前に出しながら、左上段をとって残心する。
  8. 右足から元の位置に戻る。

6本目のポイントは以下です。

日本剣道形6本目のポイント

打太刀

  • 上段をとるタイミング
  • 小さく小手を打ち込む
  • 擦り上げられた後の動き

仕太刀

  • 仕太刀から動く
  • 剣先の向ける方向
  • 擦り上げ

7本目の動きは以下の通りです。

日本剣道形7本目の打太刀の動き
  1. 中段のまま、右、左、右の順で足を出して前進する。
  2. 右足を前に出して、相手の胸を突く。その際、刀はやや左回りに入れ込む。
  3. ゆっくり中段に戻り、左足を前に出しながら振りかぶり、右足を前に出しながら足まで振り下ろす。
  4. 相手が胴を打って左後方へ抜けているので、首だけ回して顔を相手の方へ向ける。
  5. 右足を軸に回転して相手の方を向く。同時に刀を頭上に上げて振りかぶり、中段の形となる。
  6. 相手が立ち上がるので、左足から一歩下がる。
  7. 左足から左へ回り、元の位置へ戻る。
日本剣道形7本目の仕太刀の動き
  1. 中段のまま、右、左、右の順で足を出して前進する。
  2. 相手が突くので、左足を引きながら、刀を前に出し刃を左下に向けて受け止める。
  3. ゆっくり中段に戻り、左足を出して相手の胴を打ち、右足を前方に出して腕を右に伸ばして打ち切り、右膝を床に着ける。この時、常に相手に相手に正対している。
  4. 相手がこちらを向くと同時に、脇構えの用に脇に刀をとる。
  5. 刀を頭上に上げて振りかぶり、同時に右足と右膝を結んだ直線が相手の方へ向くよう右足を軽く動かす。
  6. 振りかぶりから、右膝を床に着いたまま中段に構える。
  7. 右足を前に出しながら、立ち上がる。
  8. 左足から左へ回り、元の位置へ戻る。

7本目のポイントは以下です。

日本剣道形7本目のポイント

打太刀

  • 突く場所
  • 面打ち

仕太刀

  • 突きの受け止め
  • 胴打ち
  • 刀の高さ
  • 立ち上がるまでの動き

7本の大刀の形のまとめとなります。

これまでの記事も踏まえて、7本をマスターしましょう。

繰り返し稽古することが最短の道です。

理合も含めて理解して、自分のものとしましょう!

以上、ケンドーショーダンでした。

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この記事を書いた人

アラサー会社員。20代で五段取得、大学院卒業の剣士です。
普段は所属道場で週1回、子どもの指導と自分の稽古を行っています。
大人になって、自分は指導者に恵まれていたと気づくことができました。
今まで剣道を続けてきて・教えてきて思ったことやノウハウを発信できたらと思います。

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