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剣道で「力を抜く」ことの本当の意味とは?力みを抜く方法も紹介!

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子どもも大人も、稽古のアドバイスとして「力を抜きなさい」と言われたことがある人は多いでしょう。

ただ、こんな悩みを持ってる人はいませんか?

剣士Aさん

自分は力を抜いたつもりでも、また先生に同じことを言われちゃう。。

剣士Bさん

どうしても力が入っちゃう。。

言葉の通りに力を完全に抜いちゃうと、竹刀を握れなくなる。竹刀を握れる程度に力を入れても、それでも「力が入ってる」と言われてしまう。こんなジレンマを抱えている人は多いでしょう。

今回の記事では、そんなジレンマを抱える人の手助けとなるよう、『剣道で「力を抜く」の本当の意味』を解説します。

剣道を始めたての人から、ある程度の段を持っている人まで、「力の抜けた剣道」を目指す人の参考になれば幸いです。

ショーダン

解決法まで紹介してますので、最後まで読んでくださいね。

この記事で分かること
  • 先生の言う「剣道で力を抜く」ということ
  • 力を抜く方法
こんな方に読んでほしい
  • 剣道で力を抜くことに悩んでいる方
  • さらに強くなりたい剣道家
目次

個別でお困りのことがあれば、こちらでお聞きします!

剣道で力を抜く効果

そもそもなぜ剣道では「力を抜く」ことを良しとしているのでしょうか。

その理由は「強くなれるから」ですが、なぜ強くなれるかというと、以下の2点が身に付くためです。

剣道で力を抜くことで身に付く効果
  • 竹刀を速く振れる
  • 出端が分かりづらくなる

竹刀を速く振れる

力を抜く方が竹刀を速く振ることができます。普通は力を入れた方が速く振れると思うでしょう。ここでいう「力を抜く」というのは、「打つ瞬間以外のところで力を抜く」ということです。

力をMAX100出せるとして、竹刀を振る前に50の力が入っているとしたら、振る瞬間に加わる力は50です。一方で、竹刀を振る前の力が10だとしたら、振る瞬間に加わる力は90です。打つ前に力が抜けてると、よりたくさんの力を速さに変換することができます。

打つ前の力の強さ打つ瞬間の力の強さ打ちに変換された力
打つ前に力が抜けていない5010050
打つ前に力が抜けた1010090

また力を抜くことで、より真っ直ぐの軌道で打つことができます。斜めに打っても、軌道がずれても、力が入っていると技が出せてしまいます。それゆえ、結果的に余計な動きを伴った打ちになってしまいます。

力が抜けていると、最低限の力を有効活用しようとするため無駄な動きがなくなり、最終的な打つスピードは速くなります。

出端(でばな)が分かりづらくなる

上で記載した「真っ直ぐの軌道」とも関係しますが、力を抜くことで余計な動きが無くなるため、出端が分かりづらくなります。

例えば腕に力が入っていると、腕と繋がる肩や胸も連動して動いてしまうため、動き出しの瞬間に体の動く箇所が増えてしまいます。力を抜くということは、力を入れる部分を切り分けると言い換えることもできそうです。

理想としては、体幹は常にブレることなく軸を保っていて、足は自由に動かし、腕は打つ・仕掛けるときだけ動かすという形が良いです。どこかに力が入ると、それに伴って別の箇所も力が入り、結果として不自然な動きとなってしまいます。

力を抜くためには「動きを真似する」

では、力の抜けた剣道をするためにはどうすれば良いかというと、「力の抜けた剣道ができている人の動きを真似」しましょう。

今の自分の剣道から力を抜いても先生から「力が入っている」と指摘される理由は、「力が入っている『ように見える』から」です。すなわち、みなさんの力が入っていようと無かろうと、結局力が入ってるように見えてしまっては、先生から見たあなたの姿に変化はありません。

ということで、必要なのは「力が入っていないように見える動き」です。道場の先生や自分の理想とする先生の動きを真似して、力の入ってない動きを真似ましょう。

リバ剣さん

具体的にどう真似れば良いの?

真似するのが難しい方は、「打つ前」と「打った後」を一旦真似してみましょう。

打ちそのものを真似るのはなかなか技術が入ります。ですが、「打つ前」と「打った後」は動いている途中の動作が少ないです。「打つ前」の状態から「打った後」の形へ持っていきましょう。そうすれば、自然と打つ途中の形も力の抜けた動きとなっています。

さらに掘り下げると、打つ前、打った後は次のことを意識しましょう。

意識すべきポイント

打つ前

  • 左手の位置
  • 左手と右手の握り
  • 剣先の高さ
  • 右足と左足の幅
  • 右足と左足の体重の乗せ方
  • 腰、肩、頭の位置

打った後

  • 剣先の位置
  • 腕の高さ
  • 右足と左足の体重の乗せ方
  • 腰、肩、頭の位置

いずれも重要ですが、手っ取り早く自分の形を直すのに良い方法は「打った後の剣先の位置」を確認することです。

意外と、打った後の剣先が高すぎたり、低すぎたりすることが多いです。適切な位置に剣先を持ってこようとすると、適切な握りや適切な腕の高さの実現が必要です。

まずはできている人の動きをよくよく観察し、形から直すようにしましょう。

真似するためには極端にやる

力の抜けた動きをいざ真似しようとしても、今までの自分の動きが残ってしまうと、十分に真似できているとは言えません。

今までの動きと大きく変わるためには、まずは極端にやってみましょう。

打った後の腕が低いなら、まず極端に腕を上げて、腕を上げる感覚を身につけましょう。右足に体重が乗って前傾姿勢になっているならば、大幅に頭を後ろに倒して左足にしっかり体重を乗せましょう。初めは違和感を感じると思いますが、だんだん体に馴染んできます。

自分では変だなと思うくらい、極端に体の位置を変えて、力の抜けた動きを再現しましょう。

ショーダン

周りから見ても、意外と変に見えないですよ!

まとめ

今回は、『剣道で「力を抜く」の本当の意味』を解説しました。

力の抜けた剣道を身につけることで、以下のことができるようになります。

剣道で力を抜く効果
  • 速く竹刀が振れる
  • 出端が分かりづらくなる

そして、剣道で力を抜くためには、「力の抜けた剣道ができている人の動きを真似」しましょう。

いきなり動きを全て真似るというのは難しいので、まずは「打つ前」と「打った後」の真似をしてみましょう。これらができるようになると、その間の動きも自然とできるようになります。

ただ、普通に真似ようとしても今までの自分の動きの形が残ってしまう場合が多いです。力の抜けた動きを身につけるために、まずは上手な人の動きを極端に再現しましょう。やりすぎくらいが結局はちょうど良いです。

「力を抜く」はどの年齢、どの段位になっても必要となるものです。正しく力を抜ければ、正しく力を入れることができます。正しい筋力がつけば、ますます剣道は強くなります。

力を抜くことで、正しい剣道を身につけ、美しく強くなりましょう!

以上、ケンドーショーダンでした。

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この記事を書いた人

アラサー会社員。20代で五段取得、大学院卒業の剣士です。
普段は所属道場で週1回、子どもの指導と自分の稽古を行っています。
大人になって、自分は指導者に恵まれていたと気づくことができました。
今まで剣道を続けてきて・教えてきて思ったことやノウハウを発信できたらと思います。

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